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みっきーの きままな音楽生活 70's-80's LIGHT & MELLOW GROOVE

70年代~80年代~現代のAORを中心に、幅広く良質な音楽を紹介しています。
♪♪♪ IT'S A BREEZIN' TIME♪♪♪



皆さん、こんにちは。

立て続けに修理日記になってしまい、興味ない方にはごめんなさい。

トップの写真は、テープデッキの消磁を行う専用の機器です。

消磁器といいまして、商品名としては
「ヘッド・ディマグネタイザ」、「ヘッド・イレイサー」などと言われるものです。

これは、私が中学か高校くらいの頃に購入したとても古いもので、TDK製のものです。

型番は、HD-33G。

当時の定価は3300円。

ケースから取り出すとこのような感じのものです。



先日のデッキ修理の際に使用したところ、

その性能はかなり劣化していて、これはなんとかせねばと思い、

修理いたしました。



まず、消磁器とは何かというところから軽く説明いたします。

消磁とは読んで字のごとく、

磁気を消すものです。

カセットテープはじめ、オープンリールテープ等、磁気テープを読み取る機器にはヘッドと呼ばれる磁気記録を読み取る部分があり、

ヘッドに磁気テープをこすりつけて信号を読み取るわけですが、そうやって磁気テープを長時間こすりつけているとヘッド側も若干の磁気が写ってしまいます。これを「帯磁」といいます。

多少なりとも帯磁してしまったヘッドでテープを再生すると、録音済みテープにノイズを挿入してしまったり(取り返しがつかない)、再生の音質の悪化(ひどくなると中音域がひずんだりする)につながり、再生音のクリアな音質を損なっていきます。

再生機が録音再生ヘッドが兼用で1つ(消去ヘッドとあわせて2ヘッド構成)の場合、録音動作をさせることで消磁ができてしまったりしますが、そのような録再兼用ヘッドでもやはりきちんと消磁器で消磁するに越したことはありません。

再生専用の機器や、消去/録音/再生それぞれに専用のヘッドを持つ3ヘッド構成の機器の場合は定期的な消磁が特に必要となるわけです。


さて、そんな消磁を行うことが簡単にできる本機TDKのHD-33Gですが、

使用方法はいたって簡単。
デッキにカセットをセットするのと同じようにセットし、再生ボタンを押して、1~2秒で完了。
本機の場合は終了を知らせるブザー音が鳴るのでそのタイミングでストップ。

※そのままストップしないでいると電池の無駄遣いになるだけです。

※消磁を行う前にアンプなりのボリュームを絞り切っておく必要があります。過大出力によりスピーカ、ヘッドホン等を破損するリスクから守るためです。


さて、故障状況は以下のとおり。

動作時のインジケーターのLEDは光り、動作と動作完了を知らせるブザー音(「ピー・ピピピピピピ・・」)は鳴るが、肝心の消磁信号の出力が弱すぎて消磁できない。

出力が弱いと言っているのは、デッキの再生レベルメーターが本来ならば振り切れるはずが、ほんの数dB振れる程度しか出力されていないのだ。


早速6つのネジを取り外し、分解していきます。
基盤はスイッチのところがシェル(ハーフともいう)に接着剤で固定されているのでマイナスドライバーなどで優しくこじってはがします。スイッチ部分のはんだが取れたり基盤を破壊してしまわないように気を付けて作業します。
※ マネされる方は自己責任でお願いします。




ここまでが分解。
分解というほどのものでもないけれど(^^;)

故障個所はなんとなく察しが付く。

電解コンデンサが劣化しているのだろう。

その、言っている電解コンデンサはこの部分。


はんだごてを持ってきて電解コンデンサを取り外し、簡易的なサーキットテスタでチェックしました。



やはり容量抜けしていました。

絶縁チェックも微妙な結果。

早速、新品にて同じ規格の電解コンデンサを用意し、交換です!



もともと使われていたのは、日本ケミコン(株) 製の電解コンデンサ(16V 56μF 105℃)でした。

設置できるスペースに制限があるので、元とほぼ同じ直径×長さのもので、仕様が16V 56μF 105℃の製品を信頼の日本ケミコン(株)製で購入してきて、それに取り換えて、はんだ付けして終了という簡単な作業。(プラスとマイナスの間違いに注意)

以下写真が取り付け&はんだ付けが完了したところ。


電解コンデンサの余った足の部分をニッパーで切り取ったら
元通りに組み立てていきます。



基盤その他を裏側シェル(ハーフともいう)に組み付けていきます。


表側のシェル(ハーフともいう)を取り付けてネジどめ。


LR44電池を装着。


そして完成。




さあ、どうだ!

これで直ったかな?

早速カセットデッキにセットしてチェック!

※ 動画の中で、消磁中に聞こえる「ピー」という音はデッキからの出力信号(消磁の音)ではなく、消磁器そのものが「いま動作してますよ~」という、消磁器本体に内蔵されているブザーが鳴っている音です。ブザー音が「ピピピピピピ・・・」に変わったら完了。一瞬で消磁完了です。
(上にも書きましたが、消磁器を使用する際はボリウムは絞っておかないと大出力により機器を痛めるリスクが高まります。)




もっと近くで正面あたりから撮影した動画です。


再生ボタンを押すと消磁器本体から、動作してることを知らせるブザー音が「ピー」と鳴り「ピピピピ・・・」と断続音になった時点で消磁終了。

レベルメーターもきちんと振り切れて
[ OVER ]の表示が出ています。
これが、正常です。

※ 修理前の故障状態ではメーターはほとんど振れず、-30~-20dBあたりまでしか振れていなかったのです。

これで、直りました!

2つめの動画では、カセット窓を映してあるので、そこからは動作を知らせるインジケーター (本体の3つのギヤの真ん中の奥にある赤色LED) もきちんと点灯しているのがわかります。

今回も、自己流修理は成功。

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そろそろ年末が近いので例年のように、他の機器類もメンテナンスを行おうかと思っています。

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