「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」感想4~小さな勇気~
遅くなりましたがこの記事の続きになっております。
例のごとくツアー2日目のネタバレ全開ですので、気にする人はブラウザバックでお願いします。
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新曲2曲の後は、前回横浜アリーナの時にも音源化されている大人なナンバー「裸」。
出だしでいきなり驚く。なんと前奏のスキャットを生で入れてる!?
マイクに少しリバーブかけて音源の雰囲気を見事に再現していました。
また横アリのDVD音源を聴き込むと、やはりミニアルバムの音に比べるとしっとり感が足らず、
言うなれば普段の杏果がそのまま歌っている感じで、私は少々不満でした。
しかし今回はしっかりと歌い込まれ、自分なりの解釈が落ち着いたのか、その辺を見事に克服。
大人の有安杏果の「裸」に完全に酔いしれる事が出来ました。(なんかやらしい表現だな…)
10曲目は大分でのvol.0.5で初披露された「小さな勇気」。
私は大分には行けてないので、ライブで聴くのは今回が初めてとなりますが、
音源は配信日当日に購入してもちろん何度も聴いていました。
ただ実はこの曲、第一印象ではあまり私好みではなかったりするのです。
実際、このブログやTwitterにおいて、この曲については過去にほぼ触れられた事がありません。
それは配信当初に皆さんの感想を見ていたら、ほぼ絶賛されていた感じなので、
ネガティブに捉えかねないのを書くのは水をさすかなぁと思い、書くのを控えていました。
この曲は作詞作曲が有安杏果、編曲が河野伸、曲に関しては文句なしに素晴らしい。
ただ、歌詞についてはあまりにもストレート過ぎて、私の好みとは言えない。
もちろんストレートな言葉というのは彼女の魅力に他ならないのだけれども、
あまりに生々しいがゆえに詩的に感じられず、説明的な作文っぽく感じてしまった。
似たようなタイプの歌詞にミニアルバムの表題曲「心の旋律」があるのですが、
そちらは作曲を担当した武部聡志先生のアドバイスを受けて、
歌詞の構成を大きく変えたとvol.0.5のパンフレットに書かれています。
だからなのかこちらは「小さな勇気」ほどの荒削り感がなく、見事に曲にフィットしている。
イントロとアウトロに同じフレーズを使い、心情の変化を表現するなど素晴らしい演出もある。
そういった差があったからなのか、似たような独白タイプの歌なのに、
「小さな勇気」と「心の旋律」では印象が大きく異なって感じられたのです。
そんな訳で、私の「小さな勇気」に対する思い入れは、他の曲よりも小さかった。
しかし荒幡亮平さんの弾くイントロが流れ、村石雅行さんのドラムが入った瞬間、
一気に会場の空気が変わり、背筋にゾクゾクしたものが走りました。
音源で聴いた時点でも素晴らしかったけど、生の演奏で聴くと全く違う。
そして有安杏果の歌声が優しく歌詞を紡ぎ、スクリーンには彼女の撮影したフォトグラフが投影された。
小さな少女の背中、果てしなく続く空、ぽつりと芽吹く小さな種、希望の朝。
歌詞の世界観に沿った美しい写真の数々が、音楽と共に渾然一体となって押し寄せてくる。
まさか彼女が4年間学んできた「写真」が、これほどの化学変化を生むとは…。
視覚と聴覚が同時に満たされる幸福感、そして彼女にしか出来ない新しい表現手法を確立したことに、
私はこれまでにない大きな驚きと感動を得たのでした。
そして先程のイントロからも感じていたのだけれど、
この曲に関しては演出効果を含め、演者側の意思統一が凄まじいと感じた。
バンマスの村石さんがvol.0.5の座談会で語っていた、
「細かいことには縛られずに、杏果が楽しいと思う音を提供するようなバンドにしたい」
という言葉通りのバンドづくりに成功していると、この曲を聴いて思ったのでした。
有安杏果バンドの座長として、彼女がチームづくりに力を注いできた成果と言えるでしょう。
偉大なる音楽監督、武部聡志の手から離れ、ミュージシャン有安杏果として独り立ちする。
その大きな第一歩を踏み出す瞬間を、垣間見た気がしたのでした。
そんな訳でこのライブを経た今、「小さな勇気」は私の大好きな曲の仲間入りを果たしました。
あれほどストレート過ぎると感じていた歌詞が、今ではスッと心に入って来るから不思議。
彼女はソロライブに関しては生音にこだわり、ライブビューイングなどをやる気が無いと言っていたけど、
まさしく生音だからこそ伝わる物があるなと、今回の体験で改めて学んだのでした。
<つづく>
例のごとくツアー2日目のネタバレ全開ですので、気にする人はブラウザバックでお願いします。
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新曲2曲の後は、前回横浜アリーナの時にも音源化されている大人なナンバー「裸」。
出だしでいきなり驚く。なんと前奏のスキャットを生で入れてる!?
マイクに少しリバーブかけて音源の雰囲気を見事に再現していました。
また横アリのDVD音源を聴き込むと、やはりミニアルバムの音に比べるとしっとり感が足らず、
言うなれば普段の杏果がそのまま歌っている感じで、私は少々不満でした。
しかし今回はしっかりと歌い込まれ、自分なりの解釈が落ち着いたのか、その辺を見事に克服。
大人の有安杏果の「裸」に完全に酔いしれる事が出来ました。(なんかやらしい表現だな…)
10曲目は大分でのvol.0.5で初披露された「小さな勇気」。
私は大分には行けてないので、ライブで聴くのは今回が初めてとなりますが、
音源は配信日当日に購入してもちろん何度も聴いていました。
ただ実はこの曲、第一印象ではあまり私好みではなかったりするのです。
実際、このブログやTwitterにおいて、この曲については過去にほぼ触れられた事がありません。
それは配信当初に皆さんの感想を見ていたら、ほぼ絶賛されていた感じなので、
ネガティブに捉えかねないのを書くのは水をさすかなぁと思い、書くのを控えていました。
この曲は作詞作曲が有安杏果、編曲が河野伸、曲に関しては文句なしに素晴らしい。
ただ、歌詞についてはあまりにもストレート過ぎて、私の好みとは言えない。
もちろんストレートな言葉というのは彼女の魅力に他ならないのだけれども、
あまりに生々しいがゆえに詩的に感じられず、説明的な作文っぽく感じてしまった。
似たようなタイプの歌詞にミニアルバムの表題曲「心の旋律」があるのですが、
そちらは作曲を担当した武部聡志先生のアドバイスを受けて、
歌詞の構成を大きく変えたとvol.0.5のパンフレットに書かれています。
だからなのかこちらは「小さな勇気」ほどの荒削り感がなく、見事に曲にフィットしている。
イントロとアウトロに同じフレーズを使い、心情の変化を表現するなど素晴らしい演出もある。
そういった差があったからなのか、似たような独白タイプの歌なのに、
「小さな勇気」と「心の旋律」では印象が大きく異なって感じられたのです。
そんな訳で、私の「小さな勇気」に対する思い入れは、他の曲よりも小さかった。
しかし荒幡亮平さんの弾くイントロが流れ、村石雅行さんのドラムが入った瞬間、
一気に会場の空気が変わり、背筋にゾクゾクしたものが走りました。
音源で聴いた時点でも素晴らしかったけど、生の演奏で聴くと全く違う。
そして有安杏果の歌声が優しく歌詞を紡ぎ、スクリーンには彼女の撮影したフォトグラフが投影された。
小さな少女の背中、果てしなく続く空、ぽつりと芽吹く小さな種、希望の朝。
歌詞の世界観に沿った美しい写真の数々が、音楽と共に渾然一体となって押し寄せてくる。
まさか彼女が4年間学んできた「写真」が、これほどの化学変化を生むとは…。
視覚と聴覚が同時に満たされる幸福感、そして彼女にしか出来ない新しい表現手法を確立したことに、
私はこれまでにない大きな驚きと感動を得たのでした。
そして先程のイントロからも感じていたのだけれど、
この曲に関しては演出効果を含め、演者側の意思統一が凄まじいと感じた。
バンマスの村石さんがvol.0.5の座談会で語っていた、
「細かいことには縛られずに、杏果が楽しいと思う音を提供するようなバンドにしたい」
という言葉通りのバンドづくりに成功していると、この曲を聴いて思ったのでした。
有安杏果バンドの座長として、彼女がチームづくりに力を注いできた成果と言えるでしょう。
偉大なる音楽監督、武部聡志の手から離れ、ミュージシャン有安杏果として独り立ちする。
その大きな第一歩を踏み出す瞬間を、垣間見た気がしたのでした。
そんな訳でこのライブを経た今、「小さな勇気」は私の大好きな曲の仲間入りを果たしました。
あれほどストレート過ぎると感じていた歌詞が、今ではスッと心に入って来るから不思議。
彼女はソロライブに関しては生音にこだわり、ライブビューイングなどをやる気が無いと言っていたけど、
まさしく生音だからこそ伝わる物があるなと、今回の体験で改めて学んだのでした。
<つづく>