解せぬ | 新規おっさんノフのブログ

解せぬ

有安杏果の卒業&引退を知った時、思ったほど驚きはしなかった。

むしろももクロの卒業だけならば、その選択肢は絶対に有りえぬと思ってたから驚いたのかもだけど、

引退とセットになっていることで「あぁ、その時が来てしまったか」と妙に納得してしまった。

今までさんざん妄想記事を書いてきたけど、そのたびに頭の中をよぎり、かき消して来た最悪の選択肢。

何度もシミュレートしてたせいか、それが現実になった今は何とも空虚な感覚である。


ただ、驚きはしなかったものの頭に浮かぶのは、ただただ「解せぬ」という思いだけである。


彼女が引退を決めた理由は「普通の女の子の生活を送りたい」という、

アイドルが卒業する時に語る常套句のような言葉だった。

大学の友達が就職する姿をみてそう思ったと。

え?あなたがそれ言う???

仕事続けたくてお父さんに単身赴任してもらい、仕事の為に修学旅行を抜け、

喉の手術をし、筆談しながらも仕事をし、意地でも大学に通い、単位も落とさず卒業し、

アイドルとしてもシンガーソングライターとしても成功を収めた。

22年間、ありとあらゆる犠牲を払い、たゆまぬ努力と、支えてくれた仲間とファンの想い、

それらの結晶が今の芸能人、有安杏果としての地位である。

それ全部すてる?そんなありふれた理由で?

なんだそれ。

芸能人としての生活が疲れた?それはもしかしたらあるのかもしれない。

しかし少なくともその修羅道を選択してきたのは自分自身なのだから、それなりの責任は果たすべきだ。

突然引退を発表して、ファンの気持ちも全くおさまってもいないのに、

「たまたま空いてた」なんて理由で1週間後に卒業ライブの開催を決定して、

終わったらハイさよならなど、とてもじゃないがファンの気持を考えた行動とはいえない。

大人の事情など喋れない部分は色々とあるのかもしれないが、

ファンと彼女の関係性は、その一言で済ませられるような軽薄なものじゃないだろう。

これまでの彼女を良く知っているからこそ、今回の彼女の言動は「解せぬ」のだ。


まぁ、だからといってそれに対する怒りの感情などは無いのであるが。

もしかしたら彼女自身や、ももクロチーム全体が、

抗いようもない「解せぬ」状況に陥ってたのかもしれない。

彼女らに近しい人達のツイートなどをみても、

驚きというよりも、何となくそれを予感してたような雰囲気を醸し出していた。

何か回避できない特別な事情もあって、それを丸く収めるためには、

今回のような緊急措置が仕方なくなされたのかもしれない。

少なくとも彼女やももクロチームがどれだけファンを大事に思ってきたか、

その貯金みたいなものが私の中には沢山あるので、これに怒り取り乱すようなことはない。

みんなでたくさん悩んだ挙句の結論なのは確かなのだと思う。

その辺の真実は、恐らく本人やももクロチームから語られる事なんて無いのだろう。

だから私はどうあがいても「解せぬ」のだけれども、彼女の言葉をそのまま受け止める事にする。

1人のファンとして、今はただそれしか出来ぬのだ。



今後、どうなるんだろね?

正直、私はこれまでのテンションでももクロを応援することは難しい気がする。

テレビやラジオなんかは視聴し続けるとは思うけど、現場からは増々遠ざかるかもしれない。

「これからも変わらず応援します!」なんて軽々しく言えないですよ。

それほど有安杏果の存在と声は唯一無二なんだよ。

みんな魅力的な声してるけどさ。駄目なんだよ4人だけじゃ。

百田夏菜子のワントップじゃ足らないんだよ。

中音域からドンと支えるあの声があるから、みんなの声が輝きを増すんだよ。

ほんとどうすんだよもう…。


…って思ったら、4人がどうやってこの一大事を乗り越えるのか興味が湧いてきた。

千尋の谷から叩き落とされても、これまで通りヘラヘラ笑いながら登って来られるか。

それとも最大級の危機に押しつぶされ這いつくばりながら突き進むか。

春の一大事、滋賀、遠いけどどうすんべかな。