「キョウケンありがとう。ちょっと電話してくる。」

スマホを確認して、なにかに気づいた副部長は、誰もいない屋上に走って行った

その様子にただごとではないなにかがあるのだと感じたキョウケンだった





「もしもし。」

「副部長。」

「どうしたんですか?お嬢様。」

「最近忙しくて、全然学校とか部長の様子知らないから、聞きたくて電話したの。」

「学校の方は、とりあえずは大丈夫ですよ。けやき坂と不可侵協定をなんとか結びましたし...」

「そう...」

「部長の方は...お嬢様の方が詳しいんじゃないんですか?」

「ううん。病院に勤めてる知り合いが、出張で海外に行ったみたいで...詳しい話をしてくれる人がいなくなったのよ。」

「そうなんですね...リハビリしてるみたいなんですけど、本人曰く、まだ時間がかかるらしいです。」

「そう...なんだ。」

「受験で忙しいと思うんですけど、数分でもいいので、様子見に行ってくれませんか?」

「え?」

「意外と寂しそうにしてるので。」

「あんまり言わない方がいいよ。あとで、部長になにされるか分からないよ?」

「確実にやられますね。」

「ふふっ。今度、時間見つけて軍曹と2人で行ってくるよ。」

「お願いします。」