副部長とお嬢様が電話した日から1ヶ月程経った頃...


「ねぇ。」

「ん?」

「なんか、お腹空かない?」

「空いてる。」

「食べに行かない?」

「なにを?」

「駅前辺りに行けば、なにかあるでしょ。」

「行ってから決めるってこと?」

「そうそう。」


アタラップとスタイルがそんな会話をしていると、近くにいたキョウケンとキャロも話に加わる


「2人だけで行くの?」

「私もお腹空いた。」

「じゃあ、4人で行く?」

「副部長どっか行っちゃったみたいだし、連絡だけ入れといて行こうよ。」


そういうことで話がまとまり、4人は部室を後にした





駅前に向かって4人で歩いていたとき、キョウケンが目を凝らしてなにかを見ていた


「キョウケン、なに見てるの?」

「あそこにいる2人組...キャロ見える?」

「ん?お嬢様と軍曹じゃん。」

「やっぱりそうだよね。」


2人が歩いているのは珍しくないが、向かっている場所が不思議だった


「あれ?あそこって...」

「誰か入院してるのかな。」


キョウケンとキャロの会話でスタイルとアタラップも気づき、4人は足を止めて様子を見ていた

なにかを察したキョウケンが、他の3人にあることを提案する

「2人にバレないように、後ろから行ってみない?」