信頼できる人に対しては懐き、思ったことはズバズバと話すキャロですら、言いたいことがあるけれど、なんて言うべきか分からないような表情をしていた

そして、そんなキャロが理佐に対して口を開いた


「理佐さん...ごめんなさい。」


普段、誰かに対して謝ることがほとんどないキャロ

ムカつくことがあれば、誰よりも先に手が出て、戦闘不能にするまで手を止めない

相当、理佐の言葉が心に響いたのだろうと容易に想像できる


「......どうせ、お嬢様と軍曹が入っていくところを見て、誰のお見舞いか気になっていたところに、タヌキと遭遇して......みたいな流れで来たんだろうけど...」

「理佐さん...なんで分かるんですか...」


理佐の病室に来るまでの流れを、完璧に考察で当ててることに四天王は驚き、みんな知りたいであろうことを、すんなりとキャロが聞き出そうとしている


「なんとなくだよ......」


そんなとき、病室の扉が静かに開く


「理佐ちゃ...ん......っ!なんで...」


なにも聞かされず、ただ呼び出された梨加は、この病室の状況を見て驚く

気まずい雰囲気に、一瞬でなにが起きたのかを察した梨加

「部長...すみませんでした...」