10年前の空想は…
11月18日、今年5度目の東京。
いわずもかな、佐藤奏さん出演のライヴ参戦での上京。
振り返ると…
COVID-19が蔓延する前の2019年には計9回首都圏に足を運んだ。
しかも、うち2回は佐藤奏さん出演ではないライヴだった。
2020年の上京は僅か2回。
COVID-19の外出制限が拡大する直前の2月16日、集団感染が発覚した大型豪華客船が停泊中の横浜の横浜関内ホール(小ホール)で行われた EAR CANDY JAZZ FACTORY を含む「key Rei jazz 冬祭り」に参戦。
その後は上京自体が憚られたものの、若干制限が緩和された10月31日にはステージと観客の間にアクリル板のカーテンが吊るされた六本木clapsで行われた「佐藤奏 Birthday Live」に参戦できた。
しかし、翌2021年は…0回。
2022年は…
8月6~7日に新潟の楽器店「あぽろん」さんが開催したエレクトリック・ドラムのデモ演奏イベントで佐藤奏さんだけでなく、川口千里さんを観ることができたのはラッキーだった。
上京は一度だけ…10月30日に築地・汐留 BLUE MOOD で行われた MUSES 1stアルバムレコ発&佐藤奏 Birthday Live が2年ぶりの東京だった。
そして2023年は今回で5度目…だが、COVID-19のパンデミック前とは環境がいろんな意味で大きく変わった。
一番大きなことは、僕を取り巻く諸問題。
2021年に職場が会社都合による事業停止で失職、2022年は母親の事故と僕自身の健康状態の問題発覚…
でも、環境が大きく変わったことで得られたこともある。
ひとつは「ライヴのネット配信」
パンデミックとは関係なく、新潟から東京へ行くのはそれなりに時間とお金がかかるわけで…
パンデミックのせいで東京へ足を運ぶことが憚られた中で「配信」のシステムが確立されていったことは、地方在住の者にとっては新たに安価でライヴの雰囲気を楽しめる手段ができたと言えるだろう。
(ライヴビデオと違って、ノーカットだし)
もうひとつは「時間的な自由」
失職のおかげ(?)でタイムフリーな身分になった…けれども、座骨神経痛に始まり糖尿病に加えて視力低下と白内障の発覚に対する治療に時間をとられ…いや、時間をとれたのはをラッキーだったかも。
同時に…ライヴ参戦に日曜→月曜の1泊2日行程が可能になったこと。
MUSES を含め Rie a.k.a. Suzaku さんのライヴはほとんど日曜日。
さらに、概ねライヴは19:00スタートなので終演は21:00を過ぎる。
これだと上越新幹線の最終には間に合わない。(;^_^A
カレンダー通りで出勤していた立場の時にはなかなか難しかったわけで。
初めての1泊2日行程は、Rieさんのライヴの初参戦、2019年8月12日。
吉祥寺 SILVER ELEPHANT で彼女のソロアルバム "TOP RUNNER" レコ発ライヴ(メンバーは MUSES と同じ)だった。
8月12日も日曜だったが「お盆休暇」と重なったことで参戦が可能となった。
一方、かつての「ビナウォーク・ミュージックデライト」や六本木clapsにおける奏さんのソロ、 Ear Candy Jazz Factory のライヴは昼間の開催だったので新潟ー東京の日帰りが十分可能だった。
去年の10月以後、6回上京のうち4回は1泊2日行程。
何故、ここまでして足を運んだのか。
理由はふたつ。
ひとつは「チャンスの有効利用」
もうひとつは「気力の維持」
ここ3年間は僕の人生の中で最大級の激変期であり「心が折れかかった」というのが偽らざる本音。
でも「この期間に得られたこと」を気力の維持に繋げていた気がする。
金銭的な余裕があったところで、今を生き残れなければ使い道がない。
ならばチャンスは活かさなきゃ…とは割り切れないし、今も割り切れてはいないけど、そんな迷いに捕らわれたら負けと自分に言い聞かせてきた。
激変期といえば、去年10月からの上京で随分変わったと思ったことがある。
まあ当然と言えば当然だが、それは「東京の人出」と「マスク姿の人数」。
やはり、5月のCOVID-19の扱いが「5類感染症」に移行した後は大きく変わった印象が強い。
東京駅の構内だけでも確実に人出は多くなった…というか元に戻った感じは間違いないし、外国人の姿も上京を重ねるごとに増えていた。
マスク着用率はこれほど地域差があるのかと感じた。
東京駅の新幹線ホームから在来線乗り換え改札を抜けると雰囲気は一変。
それは、立ち寄り先…具体的には公共交通機関や商業施設(比較しやすいのはコンビニ)でのマスク着用の比率が新潟と比べて東京は圧倒的と言えるほどマスク着用者が少ない。
8:2~9:1ぐらいで着用率が真逆…という印象。
屋外ではそこまでの差はないが。
そして、この10年で変わったと感じたこと。
それは奏さんの「MC」
新潟でのエレクトリック・ドラムのデモ演奏では「あぽろん」のスタッフが進行役なので、彼女が話す時間は短い。
一方、かつてのビナウォーク・ミュージックデライトや Claps でのソロ・ライヴは、ステージが始まれば終わりまで彼女がMCで進行させていた。
そんなソロ・ライヴに首都圏へ僕が足を運ぶようになってからでも7年。
正直、彼女のMCが上手くなったかと言えば…そうでもないと思う(笑)
とはいえ10代前半と20代になった話し方が同じはずもない。
それは「間」に現れているような気がする。
ドラマーだから幼い頃からリズム感は抜群だったのだろうとは思うが、少なくとも僕が初めてビナウォークで観た時のMCは、「たどたどしい」上に妙に「間」が空いたりする「変拍子」なしゃべり(笑)で観ている方が不安を感じることもあった…まあ、年齢的に無理もないが。
しかし、前回のソロ・ライヴ(2020年10月)の頃には、そんな妙に間が空くことが少なくなった…と思う。
決して僕が「慣れた」のではない(笑)
10年と言えば、奏さんのプレイを直に観た時から、果たして10年後まで追って行けるだろうか…追って行けたならどんな状況になるかを空想していた。
ただ、10年後も彼女が活動を続けていたとしても、地方からライヴに頻繁に参戦することが不可能なのは間違いない。
ところが配信というシステムが構築されて、10年前には想像できなかった回数のライヴ演奏を観ることができるようになった…とはいえ、ソロ・ライヴは少なくなるか、皆無になることもありえると思っていた。
だから、彼女のライヴを10年追いかけることができた上に、ソロ・ライヴがあるのなら…そのチャンスに迷う余地は全くなかった。
10年前の空想は「現在」になったのだから。
"REVERIE" by EAR CANDY JAZZ FACTORY
from album "VAISRAVANA" (2023)
written by Rei Narita
2023.11.25 23:00 追記→11.27 変更
11月25日に「サテライトスタジオからこんにちは 139番線」を貼りましたが、その配信の中のダイジェスト動画のみが公開されたので貼り替えました。