「人生が変わった衝撃のアルバムを毎日1枚選び10日間シェア」
最終日でございます
ここにきてインディーズアーチストの登場ですので、略歴をご紹介します
山作戰(やまさくせん、1972年生まれ )は日本のインディーズ・アーティスト。
山作戰は音楽活動での活動名。本名:高山 真
静岡市清水区蒲原在住。
熊本県天草郡生まれ。
高校で演劇に没頭、頼まれて劇中歌を初作曲。
脚本家になろうと東京へ。挫折して以来21年間音楽活動。
インディーズで生計を立てられるようになり
ネットで日本中と繋がりながら蒲原へ。
作曲、録音作業をし全国へ届ける生活へ。
標準語、方言などを縦横無尽に愛する性質から生まれる歌詞、ねじれつつ沁みるメロディーが大人のあなたに刺さるだろう。
オリジナリル曲のみを弾き語りするライブでは、演奏中とは打って変わってついニヤニヤするおしゃべりも。
2018年3月9日「ヤマサク春のセンまつり」と題して静岡グランシップ中ホールでの
1千人規模のコンサートを成功させた。
取材期間2年をかけて桜えび漁の風景と思いを研究して描いた「ゆいのうた」、静岡県内の宿場名を織り込んだ「俺の東海道」も好評。
(公式HPより抜粋)
80年代に音楽に出逢い90年代に自分で演奏し、作詞作曲をするようになった僕は、音楽は趣味で、仕事でするものではないと、まったく関係のない仕事につきました
3年後、いろいろあって会社を辞め、どうせならもう一度音楽に関わる仕事がしたいなどと思っているところにゲームの開発会社で経理を探しているって話をもらって、飛びつきました
そこで十数年働くうちに妻と出会い、子を授かり、家庭を持って責任ある仕事についたとき、音楽は僕にとってすごく軽い物になっていきました
その会社が倒産し、残務処理を事務所でひとりやっているときにSNSを始め、人工衛星はやぶさの帰還をUSTREAMというライブ配信で見たのをきっかけに、そこでカシオペアの向谷実や坂本龍一のライブを見て、久しぶりに音楽熱が上がったタイミングでであったのが、山作戰と言うインディーズアーチストの『ぼくなまはげ』というへんちくりんなタイトルの配信番組でした
弾き語りスタイルなのに、そのサウンドにはどこか弾き語りっぽくない違和感があって、僕の中ではその演奏の後ろにバンドが見えたんですよね
だけど、この人バンドマンっぽくない、まるで噺家(なはしか)みたいで、よくよく聞くと、宅録の人で、弾き語りの人ではないと(当時)
ネットのオフ会とかまるで参加したことないし、知り合い以外のインディーズのライブに足を運んだことがない僕が、なんの違和感もなく彼のライブに行けたのは、SNSという”初めて会った気がしない現象”を引き起こす現代的ツールのお陰でした
さて、アルバムですが
1.はじめにうたありき
唯一軽快なロックナンバーに聴こえるくらい他の曲がおかしい
2.カラザ
アルバムの2曲目こそその作品の正体、変だがくせになる
3.アワヨクバワレサキ二
2からの流れでじわじわと訴えかけるこの曲に僕はハマった
4.曼珠沙華が咲いたら
サイケを彷彿させたり、ビートルズのそれに聞こえたり、いろいろな味がでて変だが、これもくせになる
5.敗北論
アナログならこれがA面ラストの良質なバラード
この1曲のためにこのアルバムはあると言っても過言ではないが、たぶん、過言。しかし間違いなく代表曲
6.櫻の木と櫟の木
コンセプトアルバムのB面1曲的な入りから、すごく美しい情景が浮かぶ曲
7.眠らない夜が明けても
プログレか、アートか、テクノか、しかし歌のメロディはしっかりしていて、変、だがかっこいいし、ぐっとくる
8.メロウ
B面の山場、この曲の歌詞をかみしめると、雨が降る
9.教育
なんちゃってといいながら、世の中をこういう位置から見る視線に同調したら負け→敗北論に戻る
10.陰影の強い雲
アルバムのラストというのは、劇的であればいいという物ではなく、どこか物足りなさというか、後ろ髪を引かれるような曲が良い、また最初から聞きたくなる
この『山作戰』というアルバムは聞く人のこれまでの音楽体験によって、いろんな聴こえ方がすると思います
僕が今日まで紹介してきた、或いは紹介しきれなかった音楽体験をもってしても、またまだ音楽には新しい発見があるのだということを教えてくれました
このアルバムから僕が学んだことは
音楽は、いいものもある、わるいものもある
は、間違いである
好きなものがあって、知らないものがあって
だからわかるものと、わからないものがある
メジャーもインディーズも関係なく、知りたいものを探して、知らないものに出会うのが、音楽の素敵な楽しみ方なんじゃなかろうかと
そう教えてくれました
最後、想いが募っていっぱい書いちゃいましたが、僕の2018年での10枚はこんな感じでございます
10日間、お付き合い頂き感謝
またこのような機会を頂いた
小田 俊明 (Toshikaki Oda)さんに感謝