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あの子

「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」感想5~ペダルの重み~

本日ツアーファイナルですし、いい加減書かなあかんなと思い、記憶を掘り起こしつつ少しだけ復活。

遅くなりましたがこの記事の続きになっております。



例のごとくツアー2日目のネタバレ全開ですので、気にする人はブラウザバックでお願いします。















「小さな勇気」の感動に包まれた後、「ちょっとまってて」とステージ袖に引っ込む杏果。

衣裳直しでもするのかと思ったら、持ってきたのは彼女の小さな体には大きく見えるギターケース。

中から出てきたのは、自分のお金で初めて買ったと言うアコースティックギター。

見るからに高そうだなぁ…と思えたのですが、

やはりトークではかなりのお値段で、思わずお母さんの顔を見たが目を逸らされたとのことw

それもいまや音楽に恋する彼女にとっては、必要かつ有意義な出費と言えるでしょうね。

さて、ギターを取り出して弾き語りし始めた曲は「ペダル」。

DMBのキーボードでお馴染み、本間昭光さんの編曲による原曲では、

ピアノから始まるオケがゆったりと壮大で、憂いの中にもキラキラした曲になっています。

しかし弾き語り用に編曲されたそれは、雰囲気がかなり異なる曲に仕上がってました。

まるでペダルのひと漕ぎひと漕ぎの重みが伝わって来るような感じ。

特にAメロ歌詞に重みが出るので、サビへの開放感を強く感じるように思えました。
 
原曲のアレンジは夕日をバックに土手を自転車で走ってるかのような、

キラキラした青春感があってもちろん素晴らしいのですが、

個人的には語り弾き用のアレンジの方が、杏果の書いた意図通りの構成なのかと感じて好きですね。

おそらく、宮本純乃介プロデューサーあたりには暗いと言われてそうですがw


続くは新曲「TRAVEL FANTASISTA」

正直、音源が無いのでハッキリとは覚えてない(^_^;)

ただ凄くキラキラしてひたすら楽しかった思い出。

早いところ音源化して欲しい所です。


ラストは疾走感のある「Catch Up」で最高潮に達し、

Jazzyで可愛らしさと大人っぽさを併せ持った名曲「愛されたくて」。

実に「進化した今の」有安杏果らしい締めだと思いました。

あと、バンドメンバー紹介の時、改めて凄いチームになっているんだなぁと思いました。

間違いなく、vol.0のときよりも彼女の意志が行き届いて、

それに応えようという強い思いが感じられました。

これからも、このチームと共に紡がれる、有安杏果の音楽が聴きたいと心から思います。


さて本編はここで終了。しかしすぐさまアンコールを求める「杏果!」コールが発生。

前回のvol.0ではももクロ流の「アンコール!」と「杏果!」で二分されてた気がしますが、

今回は会場全体でほぼ統一されていて、凄まじいコールになっていたと思います。


そして再び有安杏果が登場。披露されてなかったアッパー曲「Another story」でぶち上がる!

しかしそこには想像だにしなかった、驚くべき仕掛けが待っていたのです。

<つづく>




とりあえず19時からの千秋楽に合わせてバーミヤン行って、遅まきながら名古屋の感想戦して来ます(`・Θ・´)

「BLAST!」解禁!

本日、ももクロちゃんのラジオにてニューシングル「BLAST!」の宇宙初解禁がありました音譜


【早期購入特典あり】BLAST!【通常盤】

うんうん、めちゃくちゃ格好良くて夏っぽい、私の第一印象は凄く良い感じである得意げ

間奏部分の玉さんのラップとか新境地じゃないかしら。

これ、2曲目のサイプレス上野さん作のinterludeから続くことを考えると、

今から通して聴くのが楽しみで仕方ないッスね~にひひ
 

ただ、これは人によっては苦手なタイプの曲かな~とも感じていたり。

なにせ出だしのカッコイイ有安さんソロで、いきなり「Put your hands up!」とカマしている通り、

これまでのももクロの文法にはなかったクラブ系ミュージックの曲。

ラップっぽいメロディが多めで、サビは高さんの好きな湘南乃風っぽい常夏レゲー感が強い。

いわゆるマイルドヤンキー系に好まれるノリなんですよね。


これ系のノリ

コールもHoo!とかBLAST!×3みたいなの以外入れるとこ殆ど無い作りなので、

アイドル曲好きな人には苦手な系統なのかもな~と感じました。

そういった人向けには、1曲目に前山田曲「Yum-Yum!」を入れて幅を持たせているのかも。

 
ただ、ここに来てこういう曲を用意して来たのは実に面白いなと思っていたり。

前作「ザ・ゴールデン・ヒストリー」は、今までのももクロ曲の中でも広く一般受けを意識した曲調。

MVもバラエティチックで、いわゆる既存のモノノフ以外も取り込もうという思惑が感じられました。

今回の「BLAST!」もその辺の新境地開拓路線は健在で、

今までももクロにない曲を作り上げて、これまでにない客層も引き込もうという意欲を感じます。

これは今年初参加の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」では、強力な武器になるんじゃないかなはてなマーク

前回のカップリング「DECORATION」をあえて表題曲に持ってくるような、

ももクロの格好良さを前面に出した「攻め」のシングルになりそうな予感がしますね。


とりあえずラジオ公開音源は音質が悪くてスカスカなので、本音源が楽しみです。

聴いた感じ、この曲は低音がズドンと来ると印象が大分変わってくると思いますしねニコニコ

また、公開されてないMVがかなり格好良いとメンバーが話しているので、

どんな振り付けがついてるのか、こちらも楽しみにしたいと思いますキラキラ



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「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」感想4~小さな勇気~

遅くなりましたがこの記事の続きになっております。




例のごとくツアー2日目のネタバレ全開ですので、気にする人はブラウザバックでお願いします。















新曲2曲の後は、前回横浜アリーナの時にも音源化されている大人なナンバー「裸」。

出だしでいきなり驚く。なんと前奏のスキャットを生で入れてる!?

マイクに少しリバーブかけて音源の雰囲気を見事に再現していました。

また横アリのDVD音源を聴き込むと、やはりミニアルバムの音に比べるとしっとり感が足らず、

言うなれば普段の杏果がそのまま歌っている感じで、私は少々不満でした。
 
しかし今回はしっかりと歌い込まれ、自分なりの解釈が落ち着いたのか、その辺を見事に克服。

大人の有安杏果の「裸」に完全に酔いしれる事が出来ました。(なんかやらしい表現だな…)


10曲目は大分でのvol.0.5で初披露された「小さな勇気」。

私は大分には行けてないので、ライブで聴くのは今回が初めてとなりますが、

音源は配信日当日に購入してもちろん何度も聴いていました。

ただ実はこの曲、第一印象ではあまり私好みではなかったりするのです。

実際、このブログやTwitterにおいて、この曲については過去にほぼ触れられた事がありません。

それは配信当初に皆さんの感想を見ていたら、ほぼ絶賛されていた感じなので、

ネガティブに捉えかねないのを書くのは水をさすかなぁと思い、書くのを控えていました。

この曲は作詞作曲が有安杏果、編曲が河野伸、曲に関しては文句なしに素晴らしい。

ただ、歌詞についてはあまりにもストレート過ぎて、私の好みとは言えない。

もちろんストレートな言葉というのは彼女の魅力に他ならないのだけれども、

あまりに生々しいがゆえに詩的に感じられず、説明的な作文っぽく感じてしまった。

似たようなタイプの歌詞にミニアルバムの表題曲「心の旋律」があるのですが、

そちらは作曲を担当した武部聡志先生のアドバイスを受けて、

歌詞の構成を大きく変えたとvol.0.5のパンフレットに書かれています。

だからなのかこちらは「小さな勇気」ほどの荒削り感がなく、見事に曲にフィットしている。

イントロとアウトロに同じフレーズを使い、心情の変化を表現するなど素晴らしい演出もある。

そういった差があったからなのか、似たような独白タイプの歌なのに、

「小さな勇気」と「心の旋律」では印象が大きく異なって感じられたのです。


そんな訳で、私の「小さな勇気」に対する思い入れは、他の曲よりも小さかった。

しかし荒幡亮平さんの弾くイントロが流れ、村石雅行さんのドラムが入った瞬間、

一気に会場の空気が変わり、背筋にゾクゾクしたものが走りました。

音源で聴いた時点でも素晴らしかったけど、生の演奏で聴くと全く違う。

そして有安杏果の歌声が優しく歌詞を紡ぎ、スクリーンには彼女の撮影したフォトグラフが投影された。

小さな少女の背中、果てしなく続く空、ぽつりと芽吹く小さな種、希望の朝。

歌詞の世界観に沿った美しい写真の数々が、音楽と共に渾然一体となって押し寄せてくる。

まさか彼女が4年間学んできた「写真」が、これほどの化学変化を生むとは…。

視覚と聴覚が同時に満たされる幸福感、そして彼女にしか出来ない新しい表現手法を確立したことに、

私はこれまでにない大きな驚きと感動を得たのでした。

そして先程のイントロからも感じていたのだけれど、

この曲に関しては演出効果を含め、演者側の意思統一が凄まじいと感じた。

バンマスの村石さんがvol.0.5の座談会で語っていた、

「細かいことには縛られずに、杏果が楽しいと思う音を提供するようなバンドにしたい」

という言葉通りのバンドづくりに成功していると、この曲を聴いて思ったのでした。

有安杏果バンドの座長として、彼女がチームづくりに力を注いできた成果と言えるでしょう。

偉大なる音楽監督、武部聡志の手から離れ、ミュージシャン有安杏果として独り立ちする。

その大きな第一歩を踏み出す瞬間を、垣間見た気がしたのでした。


そんな訳でこのライブを経た今、「小さな勇気」は私の大好きな曲の仲間入りを果たしました。

あれほどストレート過ぎると感じていた歌詞が、今ではスッと心に入って来るから不思議。

彼女はソロライブに関しては生音にこだわり、ライブビューイングなどをやる気が無いと言っていたけど、

まさしく生音だからこそ伝わる物があるなと、今回の体験で改めて学んだのでした。

<つづく>




「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」感想3~ココロノヤミ~

この記事はこれの続きになっております。



例のごとくネタバレ全開ですので、気にする人はブラウザバックでお願いします。















ドラムの後は早くもvol.0でのクライマックス曲「Drive Drive」。

タオル回しまくりでめちゃくちゃテンションが上がる。

前回よりも白いタオルが観客に行き渡ってる率が高かったのもあり、

5階席まで白く染まった会場はかなり壮観でしたね~。

その代わり小さな繊維が跳びまくっていて凄いことになってました(^_^;)

この後のMCの記念撮影で皆でタオルをを広げた時も思いましたが、

今回は緑色のタオルを持ってると逆に浮いてしまうという現象が起こっていたと思います。

アイドル性ではなく音楽性で勝負したい、杏果の思惑通りになってたのかもしれませんね。


そうそう、MCといえば気になった事が。

今回の会場は2,000人規模の、ももクロとしては小さめの会場で声が良く届く。

なのでMCパートでの杏果はお客さんの声を良く聴いて受け答えし、とても楽しんでいたと思います。

やはり1人になると、彼女はとてもトークが饒舌で面白くなりますね。

ただ、あまりにお客さんの声を拾いすぎて、トークパートが間延びしていたかなぁと。

演者からの問いかけへのお客さんの返しや、ウィットに富んだガヤに応えるなら良いのだけれど、

明らかに話の流れに関係無かったり、内容のないガヤに対するレスが多かった。

杏果が細かく応えてくれるものだから、お客さんの中にもどんどんぶっこむ人が増えていき、

「へ?なんて?」と2、3回聞き直しても大した内容がなく、

一言ツッコミ入れるだけという流れが何度も続くのは、流石にテンポ悪く感じてしまいました。

せっかく音楽的に濃密なコンサートになっていたのだから、

トークパートでその流れが止まってしまうのはめちゃくちゃ勿体なかった。

もう少しお客さんのコントロールを上手く出来ると、更に引き締まって良いと個人的には思います。

今はお客さんの殆どがモノノフさんなので温かく見守ってくれますが、

宗像フェスなどのアウェイや、今後ファン層が一般人にまで広がっていけば通用しなくなりますしね。

ただ、前日のトークからの流れで、オーストラリアから参戦した人とのやり取りなどは、

ツアーならではのトークと言った感じで、とても面白かったです。


MCパートの後は、再び新曲披露のコーナーへ。

「色えんぴつ」「ヒカリの声」の2曲連続で披露されました。

しかし、私は「ヒカリの声」についてはあまり記憶に残っていなかったり…。

それはあまりにも「色えんぴつ」のインパクトが強すぎたから。

これは彼女が中学生の頃、心に湧いた闇の感情を歌にしたものだとか。

子役として売れっ子だった彼女は、中学生になるとオーディションに一切受からなくなり、

ダンサーとしても大きな舞台に立てなくなってしまいました。

「自分は誰にも必要とされてないんじゃないか」とネガティブになったとしても仕方ないことでしょう。

そんな感情がストレートに表現されており、聴いているだけで心がヒリヒリと痛くなる感じ。

それを絵本タッチのアニメーションをスクリーンに映して情感を更に高める。

これまでのアイドルならば絶対に歌わないようなジャンルに仕上げられており、衝撃を受けました。

一度聴いただけでも相当難解な曲で、歌いこなすのはかなり難しそうに思えたのですが、

メッセージ性が強く、これを歌いこんで仕上げていけば、これまでにない武器になりそうな予感。

今後の成長がものすごく楽しみな曲だと期待しています。

とりあえず2曲とも既に記憶から薄れて来てるので、早く音源化して欲しいなぁ…。

<つづく>





「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」感想2~確かな成長~

この記事はこれの続きになっております。



ネタバレありですので、気にする人はブラウザバックでお願いします。















しっとりのオープニングから、ポップな「ハムスター」で一気にノリまくる会場。

この後に「feel a heartbeat」とハンドクラップがしっくりくる曲が続くので、

自然とアイドルライブ的なノリではない流れが出来上がる。

そういった意味でもセットリストが良く練られているなと思いました。

それから彼女はブログで「横アリのDVDを何回も観て来て」とお願いしていた意味を改めて理解。

私はBlu-rayの音源をmpg音源に変換して何回も聴き返していたのですが、

やはりファーストインプレッションの感動が薄れるにつれ、歌のアラが見えてくる。

まだまだオリジナル曲の歌い込みが足らないなと思う部分もあった。

しかし新幹線の中で通して音源を聴いて、直後にこのコンサートで同じ歌を聴くと、

明らかにその「アラ」を感じる部分が減っていてとても良かった。

0.5のパンフレットによれば、彼女はvol.0の時に「ソロ曲がももクロ曲に負けた」と感じ、

場数の差を埋めるために、毎日ソロ曲を歌うようにしていたと語っています。

この1年間積み重ねた成果が、この日の歌唱に見事に現れていたのではないでしょうか。

とにかくこの3曲でしっかり観客の心をつかめていたと思います。



ここからMCを挟んで歌われたのは、新曲「遠吠え」。

しかしもも滑舌のために、曲名が不明瞭で歌詞で確認するまでわからなかったです困った

こちらは「愛されたくて」と同じく風味堂さんが提供の大人でJazzyな曲。

おそらくはvol.0に合わせて「愛されたくて」と共に最終候補に残っていた曲と思われます。

vol.0.5のパンフレットにて「もう一つのもいつか絶対に歌います」と宣言していましたしね。

やはりJazzyで格好良く仕上がっている曲で、

この日のウェービーなボブヘアーにして、見た目も大人っぽくなった杏果にピッタリの曲でした。

ただ、後に披露される「愛されたくて」に比べると完成度はもう一つといった所。

やはり先程も書いたように、歌いこむことによるブラッシュアップが必要だなと感じたのでした。

逆に言えばvol.0と違い、ツアーとして約1ヶ月に渡って5回公演が行われるのですから、

新曲の完成度を千秋楽までに、どれほど上げられるかが期待できる点と言えるでしょう。



「遠吠え」を歌った後には、舞台後方からLEDライトの光るドラムセットが登場。

なんと「教育」をドラム演奏しながら披露するというチャレンジで驚きました。

なにせこの曲、出だしから「ダダスタンタダダスタンタタン♪」と難解なリズムで始まりますから、

ドラムをまともに叩きはじめて2年ほどの、初心者に毛が生えた程度の杏果には相当難しかった筈です。
(しかも村石さんはドラムを叩かず、タンバリンを叩いてた)

しかし落ち着いてリズムをキープ出来ていたし、ダンスは踊れなくとも歌はめっちゃファンキー!

Cメロの「広い世界 ラララー」のパートの、めっちゃくちゃ難しいシンコペーションでは、

さすがにドラムがバタついてしまって苦しかったですが、全体的に凄く格好良かったですね。

歌やピアノだけではなく、ドラムでもしっかりとした進歩を見せることができ、

在日ファンクの力がなくとも、有安杏果なりの「教育」で観客を魅了していたのでした。

<つづく>



さてと、AYAKA-NATION観なくてわ音譜

「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」感想1~夢のつづき~




6月24日「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.1」に参加してきました。

1日目の感想をチラチラ見ていて、凄いというのは聞いていたけど、まさかこれほどとは…。

此処から先、ネタバレ含めた感想を書きますので、嫌な人はブラウザバックボタンをば。















エンターテイメント的な演出は特にない。1人のミュージシャンのコンサート。

煽り映像も無ければ、overtureのような出囃子もない。ありふれた音楽ホールのステージ。

しかしそれが故に、いつものアイドルとしての彼女を知る者にとって、衝撃的なオープニングだったと思う。

場内が暗くなると、スッと音もなく歩いてくる小柄な女性。湧き上がる歓声。

しかしそれに応えることなくキーボードの前に1人座る。

スポットライトに照らされたステージに、彼女以外は誰も居ない。

弾き始めたイントロは、会場にいる誰もが知る名曲「ありがとうのプレゼント」

ざわめいていた会場は一瞬で静寂に包まれ、誰もが息を呑んで聴き入りました。

技術的に難しいアレンジではないし、ミスタッチも何箇所かあったのだけれども、

観客側としてハラハラするとか、学芸会を見守る親のような温かい眼差しにはならなかった。

それを打ち消すほど彼女の歌声には説得力があったから。

「私がソロで表現したいのはこういうものだ」と真っ先に観客へ提示する意志の強さ。

何より1曲目に誰の助けも借りず、これほどの山場を持ってくる覚悟に衝撃を受けました。

そして彼女が東名阪ツアー初日10日前のブログに、

横アリのDVDを是非何回も何回も観て聴いてもらってから
成長した有安杏果を見に来て欲しいなーっ☆。.:*・


と書き綴っていた事の意味に気付かされる。

そうか、これは「ココロノセンリツ〜feel a heartbeat〜 vol.0」の続きなんだ。

横浜アリーナのラスト、1万の観客と共に歌った「ありがとうのプレゼント」

あの感動の瞬間から、このツアーのオープニングはダイレクトに繋がっている。

あの時は涙が溢れ、まともに歌えないシーンもあったのだけれども、

今回はキーボードの弾き語りという、新しい挑戦をしながらもプレッシャーに負けず、

彼女の歌は自信にあふれ、ブレることもなく観客を魅了しました。

このオープニングの1曲だけでも「1年間の成長」というテーマの片鱗を、十分に感じさせるものでした。

横浜アリーナでのソロコンという夢を実現した有安杏果、

しかしその「夢」は終わることはない、これからも彼女自身が紡いで行く。

それを我々が共に体感していけるという喜びに打ち震える。

まだ始まったばかりのこのコンサートへ、期待が一気に高まったのは言うまでもありません。


そして、オープニングでそれほどの大きな衝撃と感動を与えた直後、

バンドメンバーが登場して奏でられたのは、彼女のオリジナル曲で最もポップなナンバー「ハムスター」

イントロと歌い出しでしっとりとした会場の空気は一転し、

特効の銀テープ発射とともに、一気に会場のボルテージは最高潮に達したのでした。

<つづく>


そう言えば名古屋に向かう新幹線の中で、私はvol.0.5のパンフレットを読み返していたのですが、

彼女はこの中の座談会で「いつかピアノとアコギも弾きたいなぁ。」と語っています。

別府でのライブからわずか半年で、彼女はその夢を実現させたことになります。

抱いた憧れや願望から決して逃げることなく、たゆまぬ努力と集中力で迷わず現実化する。

これこそが有言実行アイドル、有安杏果の真骨頂だと改めて感じたのでした。




ちなみにこの記事のサブタイトル元ネタはこの曲から。
 


声優ソングのレベルを超えた田中公平の名曲ですわな~。